なぜサウンドバーではなかったのか|開発者に聞いたBRAVIA Theatre Trio誕生の理由【体験レポート】
なぜサウンドバーではなかったのか|開発者に聞いたBRAVIA Theatre Trio誕生の理由【体験レポート】

こんにちは、よしおくんです。
BRAVIA Theatre Trioの開発者トークショーが、2026年7月25日にソニーストア銀座で開催されました。
私も実際に参加し、開発者から誕生の背景や音づくりへのこだわりを伺いました。
あわせて、実機による音響体験も取材してきました。
私自身、この取材で一番知りたかったことがあります。
「なぜソニーは、従来のサウンドバーではなく『BRAVIA Theatre Trio』という新しい形を提案したのか。」
その疑問に対して、プロジェクトリーダーの樋口さんから非常に分かりやすい説明がありました。
そして実際に体験してみると、その答えは音を聴いた瞬間に納得できるものでした。
今回は、開発者の言葉と実際に体験した印象を交えながら、「BRAVIA Theatre Trio」が誕生した理由をご紹介します。
なぜ今、BRAVIA Theatre Trioだったのか

今回のトークショーで最も印象に残ったのは、「大型テレビの進化に、音が追いついていなかった」という開発者の言葉でした。
近年では65V型はもちろん、75V型や85V型、さらには100V型クラスのテレビも珍しくありません。
画面はどんどん大きくなっています。
しかし、それに合わせて音響システムも進化しているかというと、必ずしもそうではありませんでした。
樋口さんは、その課題を次の3つに整理して説明してくださいました。
サウンドバーでは音場が足りなくなる
一般的なサウンドバーは設置性に優れています。
しかし、本体の幅には限りがあります。
そのため、テレビが大きくなるほど左右へ広がる音場を作ることが難しくなります。
つまり、映像は大迫力なのに、音だけが画面の中に収まりきらないという課題がありました。
👉 公式|BRAVIA Theatre Trio|商品情報
セパレートスピーカーでは定位が変わる

左右独立したスピーカーであれば音場は広がります。
しかし今度はセンター音像を仮想的に作るため、座る位置によって人物の声の聞こえ方が変わってしまいます。
映画ではセリフが非常に重要です。
視聴位置によって違和感が生まれてしまうことは、ホームシアターとして理想とは言えません。
そこで誕生したのがBRAVIA Theatre Trio

そこでソニーが選んだ答えが、
左右スピーカーに加え、センタースピーカーを独立させた3ユニット構成でした。
センタースピーカーを追加することで、
- セリフが画面中央にしっかり定位する
- 視聴位置による違和感を抑えられる
- 大画面でも自然につながる音場を実現できる
これがBRAVIA Theatre Trio誕生の理由だったのです。
「映画館をご家庭に」というコンセプト

今回のトークショーで何度も語られていた言葉があります。
私は
「映画館をご家庭に」。この一言が、今回の開発思想を最も分かりやすく表していました。
これは単なるキャッチコピーではありません。
ソニーは映画制作会社でもあります。
だからこそ、
クリエイターが映画館で届けたい音を、自宅でも体験できる環境を作りたい。
この想いが製品開発の原点になっています。
さらに、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントと2年以上協業したことも紹介されました。
映画館の音響空間を徹底的に研究したそうです。
その成果として進化したのが、「360 Spatial Surround Mapping(360SSM)」です。
より多くのファントムスピーカーを生成することで、壁や天井へ自然に広がる立体音響を実現しています。
実際に体験して感じた「音の違い」

開発者のお話を聞いたあと、実際に映像コンテンツを使った試聴が行われました。
ここからは、私自身が感じた率直な感想をお伝えします。
映像と音が一体となり、音が空間を駆け抜ける体験
最初に試聴したのは、近未来的な世界観を描いた映像コンテンツです。
まず驚いたのは、必要以上に音量を上げていないことでした。
耳を圧倒するような大音量ではありません。
それでも、音は前方から左右、そして後方へ自然につながります。
映像の動きに合わせ、空間全体を滑らかに移動していきました。
まるで部屋全体がひとつの音場になったような感覚で、映像と音が一体となった没入感を味わうことができました。
「音が鳴る」のではなく、「音に包まれる」。
そんな新しいホームシアター体験が、とても印象に残りました。
制作者の意図まで再現する音づくり
続いて試したのは、迫力あるアクションシーンと繊細な会話シーンの両方が印象的な映画作品です。
特に印象に残ったのは、開発秘話です。
映画を手がけるサウンドクリエイターから何度もフィードバックを受けながら、音づくりが進められたそうです。
映画では、迫力あるアクションシーンだけでなく、登場人物同士が会話する場面も数多くあります。
迫力だけを追求するわけではありません。
セリフの明瞭さを保ちます。
さらに、効果音や空間の響きを自然に調和させることも重要になります。
開発チームは、映画サウンドクリエイターと何度も意見を交わしながらチューニングを重ね、映画制作者が作品に込めた意図まで伝えられる音を目指したそうです。
実際にデモを体験すると、その狙いがよく分かりました。
セリフは驚くほど聞き取りやすく、それでいてエンジン音や周囲の環境音も自然に広がります。
さらに印象的だったのは、音が目立ちすぎることなく、それぞれが作品の一部として調和していたことです。
その結果、映像を「観る」というよりも、映画の世界に入り込んでいるような没入感を味わうことができました。
空気感まで再現するリアリティ
私が一番印象に残ったのは、広い屋内空間で人物同士が会話するシーンでした。
セリフだけが聞こえるのではありません。
広い空間ならではの響きや反射音まで自然に再現されています。
まるで、その場所に立ち会っているような空気感が伝わってきました。
登場人物の声はもちろん、その場を包む静けさや空間の広がりまで感じられ、作品の世界へ自然と引き込まれていきました。
改めて感じたのは、映画は映像だけで完成するものではないということです。
セリフや空間の響きまでもが作品を構成する大切な要素であり、その意図まで届けようとするBRAVIA Theatre Trioの音づくりに、開発者のこだわりを強く感じました。
Rear 9とSub 9でさらに広がる世界

BRAVIA Theatre Trioに、リアスピーカー「BRAVIA Theatre Rear 9」とサブウーファー「BRAVIA Theatre Sub 9」を組み合わせたシステムも試聴しました。
特に印象に残ったのは、サブウーファーを2台構成にしたシステムです。
低音が強すぎるわけではありません。
むしろ自然に空間全体を支え、映画の迫力を一段引き上げてくれます。
そして何より、
セリフがしっかり聞こえる。
この点が非常に印象的でした。
重低音だけで迫力を演出するのではなく、セリフや空間の響きまで丁寧に再現されることで、映像の世界へ自然と引き込まれていきます。
この心地よい没入感こそが、BRAVIA Theatre Trioの大きな魅力だと感じました。
ソニーショップとして感じたこと

今回のトークショーを通して感じたのは、BRAVIA Theatre Trioは単なる新しいホームシアターシステムではないということです。
大型テレビが当たり前となった今、その映像体験を最大限に引き出すために生まれた、新しいホームシアターの提案でした。
実際に体験してみると、迫力だけを追求した音ではありません。
セリフ、空間の響き、環境音が自然につながることで、まるで映画館にいるような没入感が生まれます。作品の世界に引き込まれる心地よさは、これまでのホームシアターに対するイメージを大きく変えるものでした。
また、開発者が目指した「映画館をご家庭に」というコンセプトは、実際に試聴することで納得できました。大型テレビの魅力を最大限に引き出すために、3ユニット構成という新しい発想が採用された理由も理解できました。
これまで私は、ホームシアターは映画好きのための特別な製品という印象を持っていました。
しかし、BRAVIA Theatre Trioは違います。
映画はもちろん、ゲームやライブ映像、ドラマなど、日常的に大画面テレビを楽しみたい方にもおすすめしたいホームシアターシステムだと感じました。
「サウンドバーだけで十分」と思っている方にこそ、一度体験していただきたい製品です。
音の迫力だけではなく、「空間を再現する」という新しい価値に触れることで、映像の楽しみ方そのものが変わるかもしれません。
まとめ

今回の開発者トークショーで最も印象的だったのは、
「音を大きくする」のではなく、「映画館という空間そのものを家庭へ届ける」
という開発思想でした。
その答えとして誕生したのが、3ユニット構成を採用したBRAVIA Theatre Trioです。
実際に体験して感じたのは、重低音だけで迫力を演出するのではなく、セリフや空間の響きまで自然に再現することで生まれる、心地よい没入感でした。
大型テレビが当たり前になった今、ホームシアターも新しい時代へ進んでいることを実感した取材でもありました。
「ホームシアターは難しそう」「サウンドバーで十分」と感じている方にこそ、一度体験していただきたい。
そう思わせてくれる一台が、BRAVIA Theatre Trioでした。
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