新型ウォークマンの「先読み型ノイズシェーパー」とは?S-Master HXの音質進化を解説
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こんにちは、よしおくんです。
新型ウォークマンの音質進化を支える、新しい技術をご存じでしょうか?
それが「先読み型ノイズシェーパー」です。
2026年10月16日に発表された新型ウォークマン3機種には、ソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」が搭載されています。
そして、今回の新型では、そのS-Master HXに新たな音質技術が加わりました。
対応するのは、次の3機種です。
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NW-WM1ZM3
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NW-WM1AM3
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NW-ZX900
いずれも2026年11月27日(金)発売予定のモデルです。
先読み型ノイズシェーパーは、デジタル音声の量子化ノイズを事前に予測・制御することで、音の変化への追従性を高める技術です。
ソニーは、迫力のある低音や、クリアでスピード感のある音の再現を目指しています。
実は、私も新型ウォークマン3機種を発売前に試聴しました。
特にNW-WM1ZM3では、音の立ち上がりの速さやレスポンスの良さが印象に残っています。
そこで今回は、先読み型ノイズシェーパーの仕組みと、3機種の設定の違いを分かりやすく紹介します。
さらに、先行試聴で感じた音の進化とも照らし合わせてみます。
※本記事は2026年10月24日時点のソニー公式発表・製品情報をもとに作成しています。試聴感想は筆者個人の印象であり、先読み型ノイズシェーパー単独の効果を測定・検証したものではありません。
先読み型ノイズシェーパーとは?量子化ノイズを予測・制御する技術

そもそも量子化ノイズとは?
まず、「量子化ノイズ」という言葉から確認しましょう。
デジタルオーディオでは、音声信号を一定の細かさで数値として扱います。
しかし、連続的に変化する音声信号を、限られた段階の数値で表現する際には、わずかな誤差が発生します。
この誤差に伴うノイズが「量子化ノイズ」です。
なお、ここでいうノイズは、周囲の人の話し声や電車の走行音などではありません。
あくまで、デジタル信号処理の過程で生じるノイズのことです。
そのため、イヤホンのノイズキャンセリング機能とは、まったく異なる技術になります。
ノイズシェーピングは何をする技術?
次に、「ノイズシェーピング」について説明します。
一般にノイズシェーピングは、量子化ノイズの周波数的な分布を調整し、音声信号への影響を抑えるための信号処理技術です。
つまり、単純にノイズをすべて消してしまう技術ではありません。
そして、今回の新型ウォークマンでは、この処理方法が進化しました。
それが「先読み型ノイズシェーパー」です。
ソニーは、量子化ノイズを事前に予測して最適に制御することで、音の急激な変化にも素早く追従する技術として紹介しています。
ただし、内部の詳細な演算方法がすべて公開されているわけではありません。
そのため、ここではソニーが明らかにしている仕組みと効果を中心に説明します。
S-Master HXが進化!音の立ち上がりに注目

フルデジタルアンプの音づくりを支える新技術
新型ウォークマン3機種に搭載される「S-Master HX」は、ソニーがウォークマン向けに開発したフルデジタルアンプです。
デジタル音声信号を高い精度で処理し、ヘッドホンへ音を届けるための重要な技術です。
今回の先読み型ノイズシェーパーは、そのS-Master HXの信号処理に新たに採用されました。
これにより、ソニーはD/A変換に関わる性能を高め、音の変化への追従性を向上させることを目指しています。
例えば、ドラムを叩いた瞬間や、ベースの音が勢いよく立ち上がる場面。
そうした急激な音の変化を、より明瞭に表現する狙いがあります。
「レスポンスの良い音」とはどういうこと?
では、音のレスポンスが良いとは、どういうことでしょうか。
例えば、ドラムのアタック音を聴いたとき。
音が必要以上にぼやけず、立ち上がりや余韻の変化を自然に感じられると、リズムにメリハリが生まれます。
また、低音では、単に量感が多いだけでなく、一音一音の反応や輪郭も重要です。
ソニーは、先読み型ノイズシェーパーによって、力強く躍動感のある低音と、クリアでレスポンスに優れたサウンドの再現を目指しています。
ただし、音の印象は楽曲やイヤホン・ヘッドホンによっても変わります。
重要なのは、音を単純に大きくしたり、低音を増やしたりする機能ではないという点です。
新型ウォークマン3機種で対応!設定の違いは?

NW-WM1ZM3とNW-WM1AM3は3種類の先読み型を選択
今回、購入前に知っていただきたいのが、機種ごとの設定の違いです。
まず、新型WM1シリーズの2機種では、先読み型ノイズシェーパーを3種類から選択できます。
設定は「ライト」「バランス」「ディープ」です。
さらに、従来型の「ノーマル」も用意されています。
そのため、合計4種類のノイズシェーパー設定を選べる構成です。
同じ先読み型でも、処理のかかり方が異なるため、楽曲やイヤホンとの組み合わせによって好みの設定を探せます。
ただし、「ディープ」がすべての楽曲で最も高音質になるわけではありません。
音の好みに合わせて選ぶことが大切です。
NW-ZX900はバランスとノーマルの2種類
一方、NW-ZX900にも先読み型ノイズシェーパーが搭載されています。
ただし、WM1シリーズと設定の数が異なります。
ZX900で使用できる先読み型の設定は、「バランス」の1種類です。
さらに、従来型の「ノーマル」も選択できます。
つまり、ZX900では合計2種類から選べます。
先読み型ノイズシェーパーは3機種共通ですが、設定の自由度はWM1シリーズの方が高いのです。
| 比較項目 | NW-WM1ZM3 | NW-WM1AM3 | NW-ZX900 |
|---|---|---|---|
| S-Master HX | 搭載 | 搭載 | 搭載 |
| 先読み型ノイズシェーパー | 対応 | 対応 | 対応 |
| ノーマル(従来型) | 対応 | 対応 | 対応 |
| ライト(先読み型) | 対応 | 対応 | 非対応 |
| バランス(先読み型) | 対応 | 対応 | 対応 |
| ディープ(先読み型) | 対応 | 対応 | 非対応 |
| 選択できる設定数 | 4種類 | 4種類 | 2種類 |
※2026年10月24日時点のソニー公式製品情報および製品取材情報をもとに作成。ノーマルは従来型、ライト・バランス・ディープは先読み型の設定です。選択可能な設定は機種により異なります。
ライト・バランス・ディープの違いをどう聴き比べる?

まずは同じ楽曲で切り替えてみたい
新型ウォークマンでは、W.ミュージックの「ノイズシェーパ設定」から、音の設定を切り替えられます。
そこで、私がおすすめしたいのは、同じ楽曲を使って聴き比べることです。
例えば、ドラムやベースの輪郭が分かりやすい曲を再生します。
そして、従来型の「ノーマル」を基準に、先読み型の各設定へ切り替えて聴いてみます。
WM1シリーズなら、ライト・バランス・ディープの3種類を順番に試せます。
一方、ZX900では、ノーマルとバランスの違いを確認できます。
ただし、音量が違うと、それだけで音の印象も変わりやすくなります。
そのため、できるだけ同じ音量、同じイヤホン・ヘッドホンで比較するのがよいと思います。
ドラム・ベース・ボーカルに注目
私なら、次のような部分を意識して聴き比べたいですね。
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ドラムのアタック音がどのように聞こえるか
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ベースの音の輪郭や低域の反応
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ボーカルの声の細かなニュアンス
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静かな部分から大きな音へ変わる瞬間
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楽器の余韻や空間の広がり
もちろん、すべての曲で違いをはっきり感じるとは限りません。
さらに、設定を変えたからといって、元の音源に存在しない情報が新しく生まれるわけではありません。
大切なのは、音の違いを楽しみながら、自分に合った設定を探すことです。
なお、各設定の利用条件や、ほかの音質機能との組み合わせについては、実機の設定画面や製品の案内をご確認ください。
先行試聴で感じたレスポンスの良さとの関係は?

NW-WM1ZM3で印象に残った音の立ち上がり
今回、ソニーのご厚意により、新型ウォークマン3機種を発売前に試聴する機会をいただきました。
その中で、最も印象に残ったのがNW-WM1ZM3です。
まず、微細な音の再現力に驚きました。
単に細かい音が聞こえるだけでなく、それぞれの音の存在感が自然に伝わってくるような印象です。
さらに、音の立ち上がりが速く、レスポンスの良さも感じました。
特に低域では、力強さだけでなく、音の輪郭や反応の良さが印象的でした。
こうした音の特徴は、ソニーが先読み型ノイズシェーパーで目指す方向性とも重なります。
NW-WM1AM3とNW-ZX900にも感じた音の進化
一方、NW-WM1AM3も従来モデルからの進化を感じました。
音の見通しが良くなり、細かな表現や力強さが向上した印象です。
そして、NW-ZX900も非常に印象的でした。
従来のNW-ZX707からの進化に、思わず「アップグレードしすぎじゃないですか!」と感じたほどです。
今回の3機種には、先読み型ノイズシェーパー以外にも、電源回路やシャーシ構造、クロックなど、多くの改良が加えられています。
そのため、音質の進化は、さまざまな技術の積み重ねによるものだと考えています。
先読み型ノイズシェーパー単独の効果とは断定できない
ここは、今回の記事で特に大切にしたいポイントです。
私が先行試聴で感じたレスポンスの良さは、新型ウォークマン全体の音質に対する印象です。
従来型の「ノーマル」と先読み型の各設定を、同じ条件で切り替えながら、その違いを厳密に比較した結果ではありません。
そのため、「今回感じたレスポンスの向上は、すべて先読み型ノイズシェーパーのおかげ」とは説明できません。
ただし、ソニーが新たに採用した信号処理技術と、実際に感じた音の印象には、興味深い共通点があります。
発売後には、ノーマルと先読み型の設定を切り替えながら、改めて違いを確かめてみたいですね。
新型3機種の先行試聴については、別の記事で詳しく紹介しています。
関連:新型ウォークマン3機種を先行試聴!NW-WM1ZM3は別次元、音の進化に言葉を失った
DSDリマスタリングやDSEE Ultimateとは何が違う?

先読み型ノイズシェーパーはアンプ内部の信号処理
新型ウォークマンには、先読み型ノイズシェーパー以外にも、さまざまな高音質技術が搭載されています。
そのため、それぞれの役割を整理しておきましょう。
まず、先読み型ノイズシェーパーは、S-Master HXに採用された量子化ノイズを予測・制御する技術です。
一方、DSDリマスタリングエンジンは、PCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換する技術です。
そして、DSEE Ultimateは、AIを活用して音源をアップスケーリングする技術になります。
つまり、3つの技術は、音質を高めるために担当する役割が異なります。
ストリーミング対応の進化とも区別したい
今回の新型ウォークマンでは、DSDリマスタリングエンジンがストリーミングサービスにも対応しました。
ただし、こちらは有線接続時が対象です。
一方、DSEE Ultimateはワイヤレス接続でも利用できます。
このように、高音質技術によって対応する再生条件が異なります。
そのため、すべての機能を同時に利用できると考えるのではなく、それぞれの条件を確認することが大切です。
DSDリマスタリングとDSEE Ultimateの違いについては、次の記事でも詳しく解説しています。
関連:新型ウォークマン3機種、DSDリマスタリングがストリーミング対応!従来モデルとの違いは?
まとめ|先読み型ノイズシェーパーは新型ウォークマン共通の進化

今回は、新型ウォークマン3機種に搭載された「先読み型ノイズシェーパー」について紹介しました。
この技術は、S-Master HXに新たに採用された量子化ノイズを予測・制御する仕組みです。
ソニーは、音の急激な変化にも素早く追従し、力強い低音やクリアでレスポンスに優れたサウンドの再現を目指しています。
そして、NW-WM1ZM3とNW-WM1AM3では、3種類の先読み型設定を選べます。
一方、NW-ZX900は、バランスの1種類に対応しています。
いずれも従来型のノーマルと切り替えられるため、自分の好みの音を探す楽しみがあります。
私自身、先行試聴ではNW-WM1ZM3のレスポンスの良さや、微細な音の表現が強く印象に残りました。
ただし、その進化を特定の技術だけの効果として説明することはできません。
だからこそ、新型ウォークマンが発売されたら、実際に設定を切り替えながら、自分の耳で音の違いを確かめてみたいと思います。
音づくりの選択肢が増えたことも、今回の新型ウォークマンの大きな魅力ではないでしょうか。
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今回紹介した先読み型ノイズシェーパーは、新型ウォークマン3機種に共通する高音質技術です。
詳しい仕様や最新の販売情報は、各モデルのソニー公式商品ページで確認できます。
NW-WM1ZM3
NW-WM1AM3
NW-ZX900
※NW-ZX900の設定数は、ソニーの現行商品特長ページに記載された「先読み型はバランスの1種類」を採用しています。
新型ウォークマンの関連記事
新型ウォークマンの音質や機能については、次の記事でも詳しく紹介しています。
先行展示・試聴情報
新型ウォークマン3機種は、全国5店舗のソニーストア(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)で先行展示されています。
今回紹介した「先読み型ノイズシェーパー」が気になる方は、ぜひ実際の音を確かめてみてください。
特に、NW-WM1ZM3とNW-WM1AM3では、ライト・バランス・ディープの3種類の先読み型設定を選べます。
一方、NW-ZX900はバランスの1種類に対応しています。
そのため、店頭で試聴する際には、従来型のノーマルとの聴こえ方の違いにも注目したいところです。
なお、試聴を希望される方は、ソニー公式サイトで最新の予約状況をご確認ください。
予約なしでの試聴については、当日の予約枠の空き状況によって案内が異なる場合があります。
・新型ウォークマン3機種|先行展示・試聴情報はこちら。
音の立ち上がりや低域のレスポンスが、設定によってどのように変化するのか。
気になる方は、ぜひご自身の耳で聴き比べてみてください。
※音質設定の切り替えについては、試聴機の状態や案内スタッフにご確認ください。
この記事を書いた人

よしおくん
横浜のソニーショップ「ナカムラ電器」で、ソニー製品の販売と情報発信を担当しています。
カメラ・レンズ、Xperia、ブラビア、オーディオなどを実際に使い、ソニーショップとして販売する立場と、実際に製品を使うユーザーとして感じたことの両方から記事を執筆しています。
新製品の先行展示にも足を運び、スペックだけでは分からない使い心地や、購入前に知っておきたい情報をできるだけ分かりやすくお届けします。
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