超望遠レンズ Gマスター SEL400F28GM レビュー｜3kgを切る軽さを体感してきました！

2018年9月21日

超望遠レンズ Gマスター SEL400F28GM レビュー｜3kgを切る軽さを体感してきました！

ソニーＥマウントのヨンニッパ FE 400mm F2.8 GM OSS「SEL400F28GM」。9月上旬より順次出荷が開始された実機レビューをご案内させて頂きます。

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	Eマウント単焦点レンズ「SEL400F28GM」商品情報サイトはこちら

FE 400mm F2.8 GM OSS「SEL400F28GM」

ヨンニッパ FE 400mm F2.8 GM OSS「SEL400F28GM」実機を見ると、レンズの迫力にでかい～と声が出てしまいました。そんな超望遠レンズの私のイメージは、手持ちでは使えるレベルではない！との先入観がありました。（腕力に自信はありません）

SEL400F28GM レンズ質量は、2895gと3kgを切る世界最軽量を実現したソニーの技術力を体感するために、ソニー Aマウントレンズ 300mm F2.8 G SSM II「SAL300F28G2」質量は2340g（三脚座別）と比較を行いました。

カメラボディはα9。撮影場所は三脚禁止。

両レンズのサイズを比較すると、あきらかにSEL400F28GMの方が重たく見えます。

撮影を始めると、私のイメージとは違いSAL300F28G2と比較すると軽い！と感じました。質量ではSAL300F28G2の方が軽いはずなのですが…

3kgを切る軽さ！（レンズ質量2895g）クラス最軽量となる技術や工夫はどこにあるのでしょう。

SEL400F28GMのレンズ構成は17群、23枚となりますが、その配置をレンズ前方ではなく、出来るだけ後方に配置してある点など、レンズ内部を中空に近くすることにより、カメラボディにセットした際に、扱いやすく、軽く感じる光学設計がなされているとのことです。

また、Eマウントレンズとして、初めて「蛍石レンズ」を採用したとのことです。

蛍石レンズは焦点距離が長くなるほど影響が大きくなる色収差の補正に効果を発揮するとのこと。また、光学ガラスに比べて比重が小さく、レンズ軽量化に貢献しています。蛍石は柔らかく加工が難しい点もあるようです

これは、プロの現場に即した操作性と、道具としての信頼性を獲得するために、設計者自らが、撮影現場の声を聞き、意見を反映した修正を重ねながら作り上げたとのこと、ソニー開発陣のこだわりですね。

SEL400F28GMを装着したカメラを一日中、手持ち撮影をするのは相当な腕力が必要となりますが、腕力に自信のない私でも、ヨンニッパをブレることなく撮影ができるなんて、ビックリです！

三脚を使用することなく、G Masterレンズの魅力を感じながら撮影を続けました。

被写体に人物が写っているためサイト上では公開はできませんが、ビルの上から撮影を続けると超望遠レンズなのに、振り回されることなく狙いたいところで止まることに驚きを感じました。

SEL400F28GMにて撮影する中で、軽さを感じたと同時に、ソニー公式サイトの「さあ、見たことのない世界へ。α Universe」サイトにて、写真家小橋城さんの記事「圧倒的に軽くて高性能なFE 400mm F2.8 GM OSSとα9との組み合わせで広がる未知なる世界」にて、語られていたことが浮かんできました。

※以下、写真家小橋城氏記事抜粋

400mm F2.8での撮影は本当にちょっとのレンズの微妙な動きでフレーミングが大きく変わってしまいます。

特に今回の撮影ではインパクトのある写真を追及するため、選手にできるだけ寄って大きく写しているのでフレーミングがよりシビアでした。総じて、非常に繊細かつ的確にレンズをコントロールすることが求められる撮影でした。その中でも特に今回のシンクロのバク宙の撮影は、選手の一瞬の動きに合わせて素早く小さな円を描くような非常に繊細なフレーミングが求められましたが、手持ちで撮影できたことでその繊細なフレーミングがしっかりとできました。

一般的な400mm F2.8 のレンズで手持ちすると、その重さで筋肉がブレてしまい、そういったブレがフレーミングに影響することで、正確なフレーミングができなくなってしまいます。また、一脚を付けて撮影しようにも動きに縛りがでてきてしまうので、今回のような小さな円を描く繊細なフレーミングは困難です。ヨンニッパ※でありながら圧倒的に軽量なFE 400mm F2.8 GM OSSでなければ、この精緻なフレーミングはまずできなかったと思います。

SEL400F28GMは、プロユース・ハイアマチュアの方々向けのレンズなだけに、価格を含め一般ユーザーが簡単に手にするよなレンズではありませんが、ソニーの技術の詰まった超望遠 Gマスターレンズ登場は、注目される存在になると思います。

撮影時にSEL400F28GMは、2.0xテレコンバーター装着した場合も違和感なく撮影を行うことができました。

1.4xテレコンバーター使用時：560mm 開放絞り値はF4
2.0xテレコンバーター使用時：800mm 開放絞り値はF5.6

２倍テレコンを装着すると800mmF5.6のレンズとしても楽しめて、3102ｇと軽い！

続いては、ソニー公式「G Master」の設計思想や魅力を開発陣が解説サイトに、FE 400mm F2.8 GM OSS編が公開されていますので、ご案内させて頂きます。

Concept ～開発コンセプト～

サイトでは、開発コンセプトの「α9の高速性能を最大限に引き出すAF性能を軽量かつ優れた重量バランスで実現する」から、スタートしています。真摯に撮影現場へ足を運んで、使い方を学んだことなどが紹介されています。

Auto Focus 新開発AFへのこだわり

α9の最高20コマ/秒のブラックアウトフリー撮影にも余裕で対応する、これまでにないレベルのAF性能を実現するために、新たなアクチュエーターの開発に乗り出したことなど、思いが語られています。

FE 400mm F2.8 GM OSSのために開発されたXDリニアモーター。技術開発に伴う壁を突破する点などが語られています。

サイトでは、厳しい環境を想定した低温試験の一例が掲載。

雪山などの低温環境下や、強い直射日光の当たる高温環境下など、過酷な環境下においても、常に最適なパフォーマンスを発揮することも考えた点や、ボディの進化も視野に入れて高いポテンシャルを持たせた設計など、10年先まで第一線で活躍できるレンズを目指して開発されていることなど、開発者ならではの記事となっています。詳しくはリンク先より是非ご覧ください。